便の形成過程と外肛門括約筋の働きについて

食べた物は消化・吸収されて、最後は
便となり排泄されます。

便は、主に栄養素を吸収された後の
消化物のカスと、腸内細菌から
できています。

その比率は、栄養素や水分を吸収された
食べ物のカスが3分の2で、腸内細菌が
3分の1です。

その他にも、古くなって腸壁から
はがれ落ちた細胞、粘液、不要な
ミネラルなども含まれています。

大腸内で水分が吸収され、便を形成

十二指腸あたりでは粥状だった消化物も
消化液が加わり、消化が進むと、液状に
なってきます。

それで、小腸から上行結腸に入ってきた
消化物の残りカスは液状です。

この液状の消化物が、上行結腸→
横行結腸→下行結腸→S状結腸と
移動するうちに、水分が吸収されて
徐々に便の形となっていきます。

上行結腸に入った消化物は、ぜんどう運動
によって移動しますが、特に、横行結腸の
少し手前あたりから、急激で強い
ぜんどう運動が起こり、一気にS状結腸へと
運ばれます。

なお、消化管が縮んでは伸び、縮んでは
伸びを繰り返しながら、消化物を前へ
前へと送っていくことをぜんどう運動と
言います。

消化物の状態は、上行結腸では液状の
流動体から半流動体となり、横行結腸では
粥状になり、下行結腸では半粥状から
半固形状、S状結腸で固形となります

こうして作られた便は、下行結腸の
下部からS状結腸のあたりに、ひとまず
溜めて置かれます。

何故、ここで一旦ストップするかというと
、もし、便がどんどん直腸へ送られて
しまったら、頻繁に便意を感じることに
なってしまうからです。

というのは、直腸に便が入ってくると、
内壁が圧迫され内圧が高まり、それが
信号となって脊髄神経を通って、脳に
伝わり便意をもよおす自然の仕組みが
人間には備わっているからです。

この反射を、直腸・結腸反射と
いいます。

外肛門括約筋が排便を制御する

便意を感じると、ふつうはトイレに
行きますが、トイレに入って排便する
態勢になるまで、便を出さないように
してくれているのが外肛門括約筋です。

もし、排便したいと感じた時に、直ぐに
出てしまっては大変のことになって
しまうわけです。

この外肛門括約筋は、意識的に
コントロールできる筋肉ですので、
肛門を縮めたり緩めたりして、
排便を我慢できるのです。

ただ、排便を我慢ばかりしていると、
神経が麻痺してしまい、便秘に
なってしまうこともあるので、
我慢は禁物です。

肛門の周囲には、外肛門括約筋の
ほかにもうひとつの内肛門括約筋と
いうのがあります。

こちらは自律神経によってコントロール
されているために、便意を感じると、
意志とは関係なく緩みます。

自律神経に支配される内肛門括約筋は
筋肉を緩めるように働く副交感神経と、
収縮させる交感神経が働いています。

便を肛門から押し出すのは、意識的に
外肛門括約筋を緩めて、お腹に力を
入れるからなのです。

日本人とアメリカ人の便量

戦前の日本人は、穀物や根菜類を
主体に食べていたので、便量は多く、
一日の排便量は300~400グラム
だったそうです。

ところが、現在の日本成人の一日の
便量の平均は150~200グラムと
いわれています。

アメリカ人の場合も、平均便量は
150グラムくらいだそうです。

便の形状や量は食べた物と腸内細菌で
決まるため、もともと肉類中心で
高脂肪食のアメリカ人の便は
食物繊維や穀物が不足している
傾向にあり、便量も少ないと
考えられます。

日本人の便量が減ってしまったのは、
食の西洋化が進んで、和食離れの
日本人の便も西洋化してきたと
言えます。

よい便とは、半練り状のバナナ
2本分くらいで、色は黄褐色や
黄土色で臭いもありません。

あなたは腐敗便の恐ろしさをご存知ですか?

毎日の排便によって、便が入れ替わって
いれば、悪玉菌は増加しません。

しかし、便秘になると宿便が入れ替わらなく
なるので、排泄されない宿便が古くなって
腐敗便になり悪玉菌が大繁殖します。

腸内に悪玉菌が増加すると、有害物質が
発生して、大腸ポリープや大腸ガンなどを
引き起こす危険性が高くなります。

有害物質は腸から全身を駆けめぐって
多くの症状や病気を引き起こすことに
なりかねません。

なお、宿便とは、便として排泄されずに
たまっている腸内の残りカスのことです。

その他に、長い間はがれ落ちることが
できずに蓄積されていた腸の粘膜や
腸壁、体内の古くなった細胞が
たまったものも含まれています。

宿便を長くためていると腐敗便となる

食べた物は、時間の経過とともに、順次
大腸に送られて排泄されていきます。

きちんと食事を摂っていれは、腸内には
常に約2キログラムほどの便があります。

便の流れは大腸のカーブしている部分で
遅くなり、滞りやすくなります。

通常の循環過程の範囲内で大腸に
たまる便のことを宿便と呼びます。

腸の中に宿便があるのは、ごく自然な
ことなのです。

消化・吸収・排泄のサイクルが順調に
行われていれば、一般的には、毎日
一回以上の便通があり、宿便は
入れ替わっていきます。

しかし、便秘のために宿便が入れ替わらず
何日も腸内に滞るようになると、悪玉菌が
一気に増えて、便を腐敗させます。

腐敗した便は、悪臭を放ち、有害な
物質やガスを発生させるようになります。

これが、古くて汚い便、即ち腐排便です。

宿便は入れ替わっていさえすれば、全く
問題はありません。

しかし、長期的に滞って腐敗便になると、
体に多くの弊害をもたらすように
なります。

腐敗便がもたらす全身への影響

腐敗便は、悪玉菌の格好のすみかとなり、
硫化水素、アンモニア、スカトール、
インドール、フェノールアミン、メタン、
ヒスタミンなどの有害ガスや物質を
発生させるようになります。

腸内に腐敗便がたまっていると、おならや
便が悪臭を放ったり、お腹が張ったり、
腹痛が起こるといったことが生じます。

悪影響は、腸内だけにとどまらずに、
有害物質は大腸粘膜の血管に入り込み
血液を通じて全身に運ばれます。

有害物質が、皮膚に運ばれれば肌荒れや
吹き出物ができたり、体臭が出たり
します。

また、肺に届くと息を吐くときに口臭が
しますし、脳に届けば頭痛が起こります。

肩こりや冷え症なども起きやすく
なります。

このように、有害物質が到達した部位では
さまざまな症状が起こるように
なるのです。

なかにはガンを引き起こすものも
あります。

フェノールアミンやインドールは
発ガン物質なのです。

フェノールアミンやインドールなどの
物質が腸の粘膜を刺激し、大腸ポリープや
大腸ガンの発生原因をつくります。

腸から血液を通して運ばれた発ガン物質が
体の他の部位にガンを発生させる可能性も
あります。

腐敗便をため込むと、活性酸素も
発生します。

他の有害物質とともに全身に運ばれた
活性酸素は体の免疫力を奪い、細胞を
破壊していきます。

活性酸素の影響で免疫力が低下すると、
さまざまな感染症にかかりやすく
なります。

また、細胞に異変を起こし、ガン細胞を
活性化させます。

このほか、動脈硬化などの血管障害を
起こしたり、全身の細胞の老化を
促進させるなど、その影響は少なく
ありません。

大腸ガンの急増

食生活が欧米化して、脂肪分の摂取量が
増加する一方で、食物繊維を豊富に
含んだ食品の摂取量は減少しています。

このような食生活が便秘を引き起こし、
腐敗便をため込む原因にもなるわけです。

その結果として、日本人に大腸ポリープや
大腸ガンが急増しているのです。

大腸ポリープは大腸の粘膜にできる
イボ状の突起物が多いですが、なかには
盛り上がらない平坦状のポリープも
あります。

ポリープの多くは良性ですが、
放おっておくと大きくなり、次第に
前ガン状態となり、最終的には
ガンになる確率が高くなります。

もちろん、ポリープが小さいうちに
ガン化するものもあります。

特に、平坦状のポリープはガン化
しやすいとされています。

大腸ガンが最も多く発生するのは
直腸で、次がS状結腸です。

ここは、腐敗便が最もたまりやすく
有害物質の影響を強く受ける部分でも
あります。

このことからも、腐敗便がガンの
発生に大きく関わっていることが
わかります。

弛緩性便秘の注意すべきポイントについて

ふつうの便秘は、大腸のぜんどう運動が
弱くて、便がなかなか先へ進まないために
起こる便秘です。

このようなタイプの便秘は弛緩性便秘と
呼ばれています。

この弛緩性便秘は、女性に多く、10代の
思春期の頃から始まる人も多いのが
特徴です。

弛緩性便秘は運動不足も一因ですが、
偏った食事やダイエットのために、
食物繊維が不足して、腸のぜん動運動が
弱くなっていることが主な原因です。

そこで、弛緩性便秘の人が心掛けるべき
ポイントを挙げておきます。

起床後に水分を摂る

便秘の人は、朝起きて直ぐにコップ一杯の
水を飲むことです。

コップ一杯の水を飲むことで、腸の
センサーにスイッチが入り、自律神経が
リセットされ、副交感神経にスイッチが
入って、神経伝達物質のセロトニンが
分泌されて腸のぜんどう運動が活発に
なります。

便が硬い人や便秘がちな人は、一日の
水分摂取量が不足していることが
あります。

ですから、出来るだけ水分を多めに
摂るようにすれば、軟らかい便が
スムーズに出るようになる場合が
あります。

朝の水分は、お茶でも牛乳でも
よいのですが、牛乳で下痢をする人は
冷たい牛乳は避けることです。

ただし、ストレス性便秘の人は
朝の水は逆効果になります。

もともと下痢気味の人が、起きぬけに
冷たい水を飲むと、さらに悪化する
恐れがあります。

朝食は必ず摂る

腸にはセンサーが備わっていて、口から
胃へ食べ物が入ると、神経伝達物質の
セロトニンを分泌して収縮や
ぜんどう運動を始めます。

朝ご飯を食べることで、この腸の
センサーにスイッチが入ります。

朝食を食べなければ、腸は眠っている
ような状態で、セロトニンを分泌する
リズムも狂ってしまいます。

朝は腸のぜんどう運動が最も高まり、
便意が起きやすい時間でもあるため、
朝食は一日の食事の中で最も重要な
食事といえます。

毎日朝食を摂ることは、生活習慣病の
予防にも重要ですが、腸のぜんどう運動を
強めて、便意を促し便秘を予防する
ためにも大切なのです。

また、食事の量が少なければ、便のかさが
増えないために、まとまった便には
ならないわけです。

正常なぜんどう運動を促すためには、
スナック菓子のようなものばかり
食べないで、食物繊維が豊富な食事を
摂って便のかさを増やす必要があります。

便意があったら我慢しない

便意があっても我慢を何度も繰り返して
いると、いつの間にか便意がなくなって、
トイレに行っても出なくなって
しまいます。

ですから、便意は我慢しないことです。

直腸まで便が下りてくると、センサーが
機能して便意を感じますが、しばらく
我慢すると便意は遠のいてしまいます。

すでに、便は直腸まで下りてきているので
便意を感じたときに出せば、それで済んで
しまうのです。

しかし、我慢することで、直腸で便が
硬くなって、ますます出にくくなって
しまうことがあります。

便意を我慢したために、排便のサイクルが
狂って、便秘になってしまう人もいます。

トイレでの注意点

まず、便意もないのにトイレに行くのは
よくありません。

外出前や出勤前にトイレに行くのは
よいのですが、トイレに入って3分ほどで
便が出ない時はトイレを出ることです。

長い時間座って、いきみ続けるのは
やってはいけません。

また、トイレでの読書もかんばしく
ありません。

便意がないのにトイレに行って
いきんだり、長い時間座っていると、
痔を誘発することにもつながります。

さらに、女性の場合は、いきみ過ぎると、
スーパー便秘の原因となる直腸瘤になる
こともあります。

直腸が次第に肛門のほうに、たるむ
ようになり、肛門から直腸が出てきて
しまう直腸脱になることもあります。

この直腸脱は70~80歳代の高齢の
女性に多いですが、30代、40代の
女性や男性にも起こります。

ストレス性便秘の原因と改善法

便秘の人の中でも、お腹の張りや痛み、
不快感が強い人は、けいれん性便秘
である可能性が高いです。

けいれん性便秘はストレス性便秘とも
呼ばれます。

ストレスなどで自律神経のコントロールが
うまくいかなくなると、胃腸に機能的な
異常が起こることがあります。

何らかの病気が原因で起こる便秘を
器質性便秘と言いますが、そのような
器質的な異常がないのに、お腹の張りや
腹痛、不快感を伴う便通異常がある、
そんな便秘をストレス性便秘と
言います。

ストレス性便秘とは

ストレスなどで自律神経のコントロールが
うまくいかなくなると、胃腸に機能的な
異常が起こることがあります。

ストレス性便秘の人は、腸壁が緊張して、
激しい収縮運動、即ち、けいれんを起こし
大腸の一部が狭くなっているのです。

ストレス性便秘には、下痢が多い下痢型、
便秘が多い便秘型、下痢と便秘を繰り返す
混合型、分類できない分類不能型に
分けられます。

ストレス性便秘の症状としては、常に
お腹がゴロゴロし、便意を感じてトイレに
行っても出ない状態があったり、便秘や
下痢を繰り返していたりします。

腸と脳との関係

ストレスが強いと、何故、お腹が痛く
なったり、便通までに異常が出るのかは
腸と脳とは密接な関係にあって、
自律神経のネットワークでつながって
いるからです。

胃腸は生きていくために大事な栄養素を
消化吸収して、老廃物を処理するという
大切な役割を担っていて、自律神経の
動きを敏感に感じ取る臓器です。

脳と腸の神経構造は似ていて、自律神経の
影響を敏感に受けることから、腸は
第二の脳とも呼ばれています。

アメリカの神経生理学者のマイケル・
D・ガーション博士が神経伝達物質の
セロトニンが腸にもあり、しかも、
体内のセロトニンの95パーセントが
腸で作られていることを発見しました。

それまでは、セロトニンは脳内にしか
存在しない物質だと考えられていました。

セロトニンは精神状態や身体のリズムに
大きく関わっている大事な神経伝達物質
です。

このセロトニンが不足すると、不眠症に
なったり、うつ病になったりしますし、
ストレス性便秘にも、このセロトニンが
大きく関わっています。

ストレスが排便障害を起こす理由

腸と脳は自律神経のネットワークで
つながっています。

自律神経には、交感神経と副交感神経が
あり、交感神経が優位になると腸の働きが
抑えられ、逆に、副交感神経が優位に
なると、腸の動きが活発になります。

強いストレスによって自律神経の
バランスが崩れると、セロトニンが
過剰に分泌されるということが
起こります。

そうなると、腸のぜんどう運動が活発に
なり過ぎたり、けいれんを起こしたり
して、腹痛、腹部の不快感、下痢や
便秘といった排便障害を引き起こす
ことになります。

腸と脳とは連動しているので、腸に
不調が生じると、ストレスや不安が
増したり、さらに、自律神経の
バランスが悪くなって不調が増すという
悪循環が起こります。

ストレスによって腸に影響が出ることは
誰にでもありますが、ストレス性便秘の
人は脳と腸が特に敏感で、影響を強く
受けやすい人だといえます。

ストレス性便秘を改善するには

ストレス性便秘を改善するには、まず
生活習慣を見直すことが大切です。

不規則な生活は自律神経のバランスを崩す
原因になります。

そこで、早寝早起き、朝・昼・晩ご飯を
決まった時間にきちんと食べるといった
規則正しい生活をすることです。

また、休日も平日と同じ時間に起きて、
夜更かしをしないようにすることも
大切です。

日常生活の中で、ウォーキング、ラジオ
体操など、少し汗ばむ程度の運動をする
ことも重要です。

汗をかくだけでも、自律神経がリセット
され、バランスの悪い状態が
改善されます。

入浴する時は、少しぬるめのお湯に
20~30分ぐらい、胸から下だけを
ゆったりつかる半身浴がよいです。

腹部を温めると、リラックスできますし、
お腹の痛みや張りの改善にもなります。

食物繊維の豊富な食事でさえも効果のないスーパー便秘とは?

便秘解消と言えば、まず食物繊維たっぷり
の食事を摂ること、そして、それが駄目
ならば下剤で何とかしようと、思われて
いる方も多いと思います。

便秘の人の中には、食物繊維の多い食事や
体操が効果的な人もたくさんいます。

ところが、便秘の原因によっては
食物繊維が逆効果になるタイプの便秘が
あります。

そのような便秘が、直腸に何か問題があり、
食物繊維や下剤が逆効果になる
直腸性便秘で、スーパー便秘とも
呼ばれます。

スーパー便秘とは?

食物繊維の豊富な食事や下剤、便秘に
効果があると言われている体操なと、
何をやってみてもスムーズに便が
出ない人がいます。

便意はあるのに、トイレに行って
頭に血が上るくらいに、いきんでみても
出ない、やっとのことで絞り出すように
便を出しても、いつも肛門の辺りに
何か残っているような残便感がある。

このようなタイプの便秘がスーパー便秘
です。

スーパー便秘は、結腸のぜんどう運動は
正常なのに、直腸に何らかの問題が
あるために便が排泄されにくいタイプの
便秘です。

肛門に近い直腸まで便が来ているのに
便がなかなか肛門から出ない状態に
なっているのです。

便意はあって、排便しようといきむのに
出なかったり、残便感があるなどという
人はスーパー便秘である可能性が高いと
いえます。

このスーパー便秘には、いくつかの
原因があります。

直腸瘤によるもの

そのひとつが、直腸の変形によるもの
です。

中高年の女性に起こりやすく、便を
出そうとして、いきんだ時に直腸が
膣のほうへ膨らんでポケットのような
ものができてしまう直腸瘤です。

直腸瘤は、排便のたびに繰り返し
いきんでいるうちに、加齢によって
弱くなった直腸と膣の間の壁に
圧力が加わり、直腸の壁が膣のほうへ
膨らみやすくなってしまった状態です。

特に、50~60代で出産経験のある
女性に多い傾向があります。

勿論、30代40代の出産経験がないのに
長年、慢性的な便秘に苦しみ、何度も
いきんだために直腸瘤ができてしまう
人もいます。

直腸瘤ができると、いきんでもスッキリと
排便できないために、便のかたまりが
肛門付近に、いつもあるような残便感が
あり、便意がなかなか解消されにくく
なってしまいます。

直腸瘤の中に実際に便が残っているので
スッキリしないのです。

トイレで排便しても、直ぐにまた便意を
覚えて何度もトイレに行くような状態に
なる人もいます。

便が出ないからと、食物繊維をいくら
多く摂っても、出口にあたる直腸に
出にくい原因があるので解消できません。

このタイプのスーパー便秘の人は、便を
出すために膣の後ろ側を指で押さえて
肛門のほうへ便を押し出している人も
います。

ですから、食物繊維を一生懸命摂っても
下剤を使用しても、ますます酷くなる
ような人は一度大腸専門医の診察を
受けることです。

ところで、体の構造上、直腸瘤が
できるのは女性だけです。

女性の場合は、直腸と膣は隣り合わせに
なっていて、その間には筋膜という壁が
あります。

加齢、子宮摘出、出産などによって、
直腸と膣の間の壁が弱くなってしまうと
いきんだ時に便の圧力で直腸の壁が
膣のほうへ膨らんでしまい、直腸に
ポケットが出来たように変形して
しまいます。

このいきんだ時に直腸がポケット状に
膨らむことを直腸瘤といいます。

いきんだ時に、骨盤底筋に力が入って
しまう人では、直腸と肛門の角度が
直角に閉じた状態のままとなり、
ますます直腸瘤が膨らむ悪循環に
陥ります。

なお、直腸から肛門にかけては本来
90度くらいの角度があるために
便がもれにくくなっています。

便意を感じて、トイレに座ると、
無意識に骨盤底筋が緩み、さらに
腹圧がかかると直角だった直腸と
肛門の間の角度が130度くらいに
開いて便がスムーズに排泄されるのです。

骨盤底筋の不具合によるもの

スーパー便秘のもう一つの原因で多いのが
骨盤底筋の緊張によって、肛門が閉じて
しまうために起こっている便秘です。

このタイプの便秘は、女性が多いものの
男女を問わず起こります。

普通は、便意があってトイレに行くと、
いきんだりしなくても自然に肛門の筋肉は
リラックスしてスムーズに便が出ます。

多少いきんで排便する人でも、直腸に
腹圧がかかりますが、肛門の筋肉は
リラックスしているので、肛門は開いて
便を出せます。

しかし、スーパー便秘の人は、トイレに
座っただけでは便は出ないので、お腹に
力をいれて、いきんでしまいます。

いきめばいきむほど、骨盤底筋や
肛門括約筋に無意識に力が入ってしまい、
肛門は閉まって出口がふさがれたような
状態が続いて閉じてしまうために、いくら
りきんでも便は出ないわけです。

便意がないのにトイレに行って
繰り返しいきむのは辞めたほうが
よいです。

いきんだから必ず直腸瘤になるわけでは
ありませんが、女性の場合は、長年
いきむ習慣があると、直腸瘤ができる
場合がありますので注意することです。

この他にも、スーパー便秘の原因は、
いきんだ時に直腸が直腸の中に
めり込んでフタをしたような状態に
なる直腸重積、いきむと骨盤底筋が
下がってしまい、うまく便を
押し出せない骨盤底下垂などあります。

大腸粘膜の免疫細胞と免疫力を高める善玉菌について

近年、院内感染が社会問題化しているのは
先進国の中では日本だけだという話が
あります。

それほど、日本人の免疫力は低下している
わけです。

原因は、ストレス、運動不足、化学汚染、
栄養バランスの悪い食事、生活習慣の乱れ
、過剰な清潔志向、安易な薬剤投与及び
服用などが挙げられます。

ウイルスや細菌の感染から身を守るのに
大切なものが免疫力です。

善玉菌である乳酸菌には、全身の免疫力を
高める働きがあります。

免疫力と密接な関係がある腸内環境

全身の免疫力を低下させないためには、
腸内環境を整えることが重要です。

戦前の日本人の多くはバイ菌類を
含む寄生虫や微生物と共生して
いました。

ところが、生活環境が良くなるとともに
清潔志向が高まり、体内に程よく
共生していた寄生虫やバイ菌類まで
排除してしまったのです。

専門家の中には、こうしたバイ菌排除が
免疫異常によるアレルギー疾患を生んだと
指摘する人もいます。

かっては、寄生虫やバイ菌類と共生する
ことで、免疫力が養われていたという
ことです。

それでは、清潔になった日本人の
腸内環境は良くなったかと言えば、
そうではありません。

まったく逆で、高脂肪食の摂取量が
増えて、悪玉菌は増える一方です。

悪玉菌が増加すると、全身にさまざまな
悪影響を及ぼします。

その一つが、病気にかかりやすくなる
などの免疫力の低下や免疫機能の
異常です。

大腸粘膜にも点在する免疫細胞

免疫系とは、外敵から自分の体を守る
システムで、もともと人間に備わっている
機能です。

免疫系の最高指揮権を持っている
ヘルパーT細胞には、二つの種類が
あります。

一つは、ウイルスやガンに侵された
細胞などの細胞性免疫を担当する
Th1です。

もう一つは、タンパク質などの小さな
ものの液性免疫を担当するTh2です。

Th1とTh2は、どちらか一方が活性化すると
、もう一方は抑制される仕組みになって
います。

この免疫細胞は、大腸粘膜にも点在して
います。

つまり、腸にも免疫系が働いているのです。

腸は、口に入れた物すべてを引き受ける
ところなので、何がやってくるのか
わからないわけです。

そういう意味では、体内でいちばん
汚染されやすい場所と言えます。

免疫細胞の均衡を崩す未消化タンパク質

乳酸菌などの善玉菌は、主に炭水化物を
分解して腸内を活性化させます。

ウェルシュ菌などの悪玉菌は、主に
タンパク質を分解して、体内に有害な
ガスを作り出します。

近年は、肉食に偏りがちで、タンパク質の
摂取量が増えたために、なかには十分に
分解・吸収できないまま大腸に送られて
くるタンパク質もあります。

このようなタンパク質を異種タンパク質と
いいます。

悪玉菌がタンパク質を分解するときに
作り出すガスは大腸粘膜に対して
毒性を持っているため粘膜を傷つけます。

そうすると異種タンパク質は粘膜に
侵入しようとするので、それを防ぐ
ために大腸粘膜に点在するTh2が
活性化されるのです。

しかし、大腸粘膜のTh2活性が
過剰になると、やがて全身の粘膜に
広がり、タンパク質が粘膜に触れると
アレルギー反応を起こすようになって
しまいます。

例えば、花粉症では花粉という
タンパク質が目や鼻の粘膜に触れて、
かゆみやくしゃみなどのアレルギー症状を
起こします。

同時に、Th2活性が上がると、Th1活性は
下がるので、ウイルスに侵された細胞や
ガン細胞をうまく処理できなくなり、
風邪やインフルエンザなどの
ウイルス感染症やガンにかかりやすく
なります。

免疫力を強化する乳酸菌の細胞壁

Th1とTh2のバランスを回復するのには
乳酸菌が役立ちます。

乳酸菌の細胞壁に含まれるリボ多糖体と
いう物質は、Th1活性を上げる働きが
あるので、ウイルスに対して強い
免疫力を回復し、ガンにも
なりにくくします。

また、Th1活性が上がると、Th2活性は
下がるのでアレルギー疾患にも
かかりにくくなります。

このリボ多糖体の働きは、乳酸菌が
生きているのか死んでいるのかに
関係ないので、口から摂った乳酸菌が
たとえ生きたまま腸に到達出来なくても
効果は変わらないとされています。

悪玉菌が人体に及ぼす影響とは?

腸内で善玉菌が減少して、悪玉菌が
はびこってしまうと、全身にさまざまな
症状が起きてきます。

悪玉菌を増加させてしまう大きな原因に
日常の生活習慣が挙げられます。

腸を守り、全身の状態を良くしておく
ためには、どんな生活習慣が悪玉菌を
優勢にしてしまうのかを知っておくことが
必要です。

悪玉菌が増えてしまう食生活

特に、食生活は腸内細菌の状態に大きな
影響を与えています。

近年の大腸がんの急増は、食生活の
欧米化で、タンパク質や動物性脂肪の
摂取量が増え、一方で、根菜類や豆類
などに含まれる食物繊維の摂取量が
減ってしまったためです。

悪玉菌はタンパク質や脂肪分のカスを
栄養にしているので、肉類を摂ると
悪玉菌が活性化されます。

さらに、肉類に多く含まれる脂肪分は
ガンの発生原因も作り出します。

脂肪を消化するために、肝臓から胆汁が
大量に分泌されて、小腸で吸収しきれ
なかった分が大腸に流れていきます。

その胆汁は、大腸で悪玉菌によって
分解されますが、その際に、二次胆汁酸と
いう有毒な発ガン物質を発生させるの
です。

腸内に悪玉菌が増えると、有毒なガスが
発生しますが、健康な人の腸内でも、
約100ccのガスがあるとされています。

その成分は、水素ガス、窒素ガス、
二酸化炭素、メタンガスなどで、
そのうちの9割ほどは無臭ガスです。

しかし、毒素を含んだガスがたまって
くると、腸壁から吸収されて皮膚や
息から放出されたり、腎臓や肝臓で
処理されます。

さらに、有毒ガスによって、肝臓や
腸管などが傷つけられたり、免疫力が
低下して、風邪を引きやすくなり、
体調不良などの全身の症状へと
発展していきます。

なお、盲腸の手術後に”おならが出たら
大丈夫”と言われますが、これは腸が
回復し、他の機能も良くなっていることを
示すサインです

大腸の働きを悪化させる運動不足

歩いたり体を動かしたりすることが
少なかったり、会社で椅子に座っている
時間が長い人などは、悪玉菌が優勢に
なっている可能性があります。

理由は、運動不足は筋力を低下させます。

特に、腹筋が弱くなると便を押し出すのに
必要な腹圧も足りなくなり、排便が
スムーズにいかなくなります。

こんな場合は、腸のぜん動運動が
弱くなっていることも多く、加齢とともに
筋力は次第に衰えていくので、運動不足の
生活を続けていると、腸の動きは
ますます鈍くなります。

老化で腸内細菌のバランスも崩れやすく
なっているため便秘を招き、運動不足は
悪玉菌の増加に拍車をかけることに
なるのです。

口で浅い呼吸をしている人は、腹筋が
衰えて、腹圧が弱くなっている
可能性があります。

それで、腹圧を保ち、腸のぜんどう運動を
活発にするためには、腹筋や足腰を
弱らせないことが大切です。

ゆとりのある生活で悪玉菌を抑える

朝は、大腸が目覚めて、便を送り出す
ための、ぜんどう運動を始める時間です
ので、排便に最も適した時間帯です。

しかし、トイレに行く時間に余裕がなく、
外出先でも排便を我慢していると、
便は出る機会を逃してしまいます。

こうした生活を続けていれば、腸内に
便が溜まりやすくなり、悪玉菌が
増えていきます。

さらに、時間がないからといって
朝食を抜くのもいけないです。

朝、空になっている胃に食べ物を
送り込むと、胃が働き出します。

これを、胃・結腸反射といいますが、
刺激を受けた大腸は便を送り出す
ぜんどう運動を始めます。

朝食後に排便をしたくなるのは
このためです。

朝食を抜いてしまったら、胃や腸の
働きが鈍り、便秘を引き起こすことに
なります。

この他に、食事時間が不規則だったり、
睡眠不足だったり、生活リズムが
乱れている場合にも、便は滞りがちに
なります。

排便をしたい時に我慢することで、
自律神経の働きに逆らって、便を
出すタイミングを逃したり、毎朝の
排便リズムが作れなかったりすると、
腸内細菌のバランスも崩れてきます。

悪玉菌の増加を示すサイン

1、お腹が張ったり、腹痛がある

悪玉菌の分解作用で発生した有害な
物質やガスが、便やおならとなって
腸から体外に出されなかった場合には、
腹部に充満します。

その結果、お腹が張ったり腹痛が
起きたりします。

2、おならや臭い便が出る

腸内に悪玉菌が増えると、食べカスに
含まれるタンパク質やアミノ酸などの
分解が促されます。

この分解の際に、アンモニア、硫化水素、
フェノールアミンなど、さまざまな
有毒ガスや有害物質が発生します。

これらが、おならや便に強い刺激臭を
もたらすために、悪臭を放つように
なります。

3、肌荒れがある

悪玉菌が発生させた有害なガスや物質が
大量に発生すると、大腸粘膜の血管に
吸収され、血液中に入って、全身に
運ばれていきます。

皮膚に運ばれると、肌荒れ、吹き出物
などがあらわれます。

吹き出物は、顔や背中、胸の中央にも
できたりします。

4、頭痛、めまい、肩こりなどが起こる

ストレスや不規則な生活が、便秘や下痢と
いった腸の疾患の原因となっています。

これは、自律神経が腸の働きに影響を
与えるためです。

悪玉菌が増えると、めまい、頭痛、肩こり
などの症状が起こりやすくなります。

これは、悪玉菌の作用が自律神経の働きに
悪影響を及ぼすためです。

5、実年齢よりも老け顔になる

悪玉菌を増やす原因の多くは、生活習慣の
乱れによるものです。

腸が汚れていると、肌や髪も衰えてきます
ので、実年齢よりも老けて見られるように
なったら注意が必要です。

腸内の細菌バランスが崩れて、悪玉菌が
増えている可能性があります。

6、疲れやすく、倦怠感がある

有害な物質やガスが体内に充満すると、
体の機能が低下し老化してきます。

体調がすぐれなくて、疲れやすくなったり
倦怠感がとれないなどの症状が出てきます。

7、口内炎や風邪などにかかりやすい

悪玉菌が優勢になると、体の免疫機能も
衰えて、風邪、インフルエンザ、口内炎、
食中毒などのさまざまな感染症に
かかりやすくなります。

免疫機能の低下は、ガンなどの病気も
引き起こしてしまうので、気を付けねば
なりません。

腸のぜんどう運動を活発にし善玉菌を増やすビタミン

ビタミンB群やビタミンCは、腸の健康の
ためにも必要不可欠の栄養素です。

また、タンパク質や脂質、炭水化物を
有効に利用するための潤滑油として
欠かすことが出来ない栄養素が
ビタミンです。

ビタミンの必要量は少ないのですが、
体の中でほとんど作ることが出来ないので
食べ物から摂る必要があります。

ビタミンには、水に溶ける水溶性ビタミン
と、油脂に溶ける脂溶性ビタミンがあり、
水溶性ビタミンは尿などから体外へ
排泄されやすく、脂溶性ビタミンは
体の中に蓄積されやすい特徴があります。

腸のぜんどう運動を促すビタミンB群

腸内では、善玉菌を増やすことに
役に立っているのがビタミンB1、B2、B6
です。

これらのB群は、ビフィズス菌によっても
合成されていますが、食品から摂ることに
よって、腸内で合成されるビタミンが
腸壁を通じて体内に吸収されやすく
なります。

ビタミンB1は、腸のぜんどう運動を
助けています。

ビタミンは不足しやすい栄養素なので、
毎日のように食事で、しっかりと摂る
ように心掛けることです。

免疫力を高めるビタミンC

体の免疫力を高めることで、外から
侵入する有害菌をやっつけてくれる
のがビタミンCです。

ビタミンCは体内のさまざまなところで
働いていますが、腸内では主に外から
侵入してくる病原菌が活発に動けない
ように病原菌の働きをくい止める
役目を果たしています。

ですから、日頃からビタミンCを十分に
摂っていると、例え食中毒などの被害を
受けても大事に至らないですみます。

その他、腸の運動をコントロールしている
自律神経を調整するビタミンEを積極的に
摂っていれば腸の動きが活発になります。

腸の病気を予防するビタミン類

ビタミンは、緑黄色野菜をはじめ、
さまざまな食品に微量ずつ含まれて
います。

ビタミンは不足しがちな栄養素なので、
毎日、いろいろな食品をまんべんなく
意識して摂ることが大切です。

不足しがちな時はサプリメントなどで
補う人もいますが、サプリメントを
摂る時は一度に大量に摂らないように
注意することです。

理由ば、脂溶性ビタミンA、D、E、Kは
取り過ぎると弊害が起こることが
心配されているからです。

ビタミンを含む主な食品の一覧

ビタミンA

春菊、小松菜、大根の葉、ニラ、
ほうれん草、チンゲン菜、人参、
カボチャ、ウナギ、鶏・豚・牛レバー

ビタミンB1

胚芽、卵黄、大豆、ピーナツ、タラコ、
ウナギ、豚肉、鶏・豚・牛レバー

ビタミンB2

ウナギ、サバ、サケ、アーモンド、
納豆、卵、岩海苔、鶏・豚・牛レバー

ビタミンB6

大豆、ピーナツ、サツマイモ、
ジャガイモ、バナナ、サバ、マグロ、
豚肉、鶏・豚・牛レバー

ビタミンB12

鶏肉、卵、チーズ、サケ、タラ、
マグロ、ヒラメ、イワシ、ホタテ貝、
ハマグリ、アサリ

葉酸

卵、牛乳、ほうれん草、セリ、
アボカド、オレンジ、バナナ

ニコチン酸

サバ、カツオ、サワラ、ブリ、イワシ、
マグロ、豚肉、ピーナツ

パントテン酸

胚芽、魚、肉、豆類、牛乳

ビオチン

鶏・豚・牛レバー、イワシ、
卵、きな粉

ビタミンC

ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、
キャベツ、ジャガイモ、トマト、
ほうれん草、小松菜、イチゴ、オレンジ、
キウイフルーツ、パパイヤ、ミカン、
グレープフルーツ、柿、お茶

ビタミンD

干し椎茸、カツオ、イワシ、ブリ、
サンマ、シラス干し、マグロ、
サバ、サケ

ビタミンE

ウナギ、イカ、ブリ、トビウオ、サバ、
サケ、大豆、カボチャ、大根の葉、
小松菜、ほうれん草、ニラ、春菊、
ブロッコリー、ごま、アボカド、
キウイフルーツ、アーモンド

ビタミンを壊す食べ合わせ

ビタミンB1

赤貝は生で食べると、アノイリナーゼ
という酵素がビタミンB1を破壊します。

酢をかけると、多少は防げますが、
なるべくビタミンB1の多く含まれる
食品と一緒に食べないほうがよいです。

大豆や豚肉など、ビタミンB1の
含まれる食品を食べる時は、玉ねぎ、
ニンニク、ネギなどと一緒に摂ると、
それらに含まれる硫化アリル、
アリシンがビタミンB1の働きを
助けます。

ビタミンB群

ぬか漬けに利用する大根、キュウリ、
人参、ナスなどは、ぬか漬けに豊富に
含まれているビタミンB群を吸収します。

短時間であれば、野菜に含まれる
ビタミンが溶け出す量も少ないので、
野菜が余った時は、ぬか漬けを
作るとよいです。

ビタミンC

キュウリなどに含まれている
アスコルビナーゼと呼ばれる酵素は
ビタミンCを破壊します。

サラダなど、生で食べる時は切ったら
直ぐに食べることです。

時間が経つほど、ビタミンCがなくなり
ますが、切り口に酢をかかると、
ビタミンCが破壊されずにすみますので、
フレンチドレッシングをかけると
よいです。

腸の構造と排便及び便意が起こる仕組み

腸は、胃である程度消化された食べ物を
さらに消化し、栄養素や水分を吸収すると
ともに、その残りカスを便として
排泄できる状態にしていきます。

消化器官の中でも、便秘と最も直接的に
関わっているのが大腸です。

便からは体内の老廃物の7割以上が
排泄され、解毒という観点からも
大腸は重要な器官です。

腸は、脳の支配を受けなくても、自発的に
動くことができ、腸の働きに必要な
ホルモン分泌などを行っています。

また、免疫細胞の多くは腸に集まって
おり、体の免疫機能にとっても重要な
役割を果たすなど、単なる消化器官では
なく、健康にとって重要な内臓です。

腸の構造と働き

腸は、小腸と大腸に大別されます。

小腸は、主に消化・吸収を、大腸は
排泄を担っています。

小腸は、十二指腸、空腸、回腸から
成り立っていて、小腸の粘膜は多数の
絨毛と呼ばれる突起物によって
吸収しやすい状態になっています。

口から入った食べ物は、食道から
胃、十二指腸を経て、小腸の中で体に
必要な栄養素が消化・吸収されます。

小腸で吸収されずに残った食べ物は、
大腸へと送られます。

大腸は、右下の盲腸から始まり、
上行結腸、横行結腸、下行結腸、
S状結腸、直腸に分かれています。

結腸は盲腸から体の上の方に向かい
横に走って下へと向かい、S状に
カーブして直腸を通って肛門へと
つながっています。

便の元となる食べ物の老廃物は、小腸から
大腸へ送られてきた時には、まだ水分の
多い状態です。

それが、上行結腸、横行結腸、下行結腸と
移動するにつれて、水分が吸収されて、
S状結腸へたどりつくころには固形の便に
なります。

消化・排便の仕組み

便秘になるのは、腸の排泄機能がうまく
働いていないことが原因です。

正常であれば、食べた物は、口で細かく
砕かれ、唾液と混和されて
飲み込まれます。

そして、食道を通って胃に
送り込まれます。

胃壁からはペプシノーゲルが分泌され、
胃液として分泌される塩酸と一緒になり、
ペプシンというタンパク質を消化する
酵素となって、タンパク質の一部が
分解されます。

それから、食べ物は十二指腸へ送られ、
十二指腸で胆汁、膵液、腸液によって
本格的に消化が始まります。

食べ物は、空腸、回腸を通過する間に
ほとんど消化を終えて吸収されます。

小腸で吸収されずに残った食べ物は、
大腸へと送られます。

これまでに要する時間は、食べ物を
食べてから約5~6時間です。

大腸では、食べ物の残りカスを使って、
たくさんの細菌が繁殖し、いろいろな
代謝産物を生成して、その一部が
水分と一緒に吸収されるのです。

残りカスとなった食べ物は古くなった腸の
粘膜や分泌物、腸内細菌など、
不要なものと一緒に混ざり合って固まり
便となります。

そして便がある程度のかさになると、
腸のぜんどう運動によって腸壁の筋肉が
収縮し、腸の内容物を押し出すように
下行結腸のほうへ送り出され、完全な
便の形となり、ある程度の量になると
直腸を通って肛門から排泄されるのです。

このように、口から入った食べ物は、
時間にして約5~6時間で、大腸の
入り口まで届き、食べ物の種類や
量にもよりますが、一般的には
24~72時間で便となって
排出されるのです。

便意が起こる仕組み

胃に飲み物や食べ物が入ると、大腸の
ぜんどう運動が起こります。

S状結腸まで来ていた便が、直腸まで
押し出されると、結腸が動き始め、さらに
便が直腸へ送られます。

腸のぜんどう運動によってS状結腸の中の
便が直腸に来ると、便意を感じます。

一般的に、直腸は何もない空の状態の
ときには便意を感じません。

直腸に便が溜まると、脊髄を経て、脳に
排泄の指令がいきます。

脳に信号が届くと、便意が起こり、腹筋が
収縮して腹圧がかかり、連動して直腸が
収縮し排便が行われます。

直腸から肛門にかけては、本来90度
くらいの角度があるため、便がもれにくく
なっています。

便意を感じてトイレに座ったときには
無意識に骨盤底筋が緩み、さらに腹圧が
かかると、直角だった直腸と肛門の間の
角度が130度くらいに開いて、便が
スムーズに排泄されます。

そこで、便意を感じる感知装置は直腸に
あると思われがちです。

しかし、直腸を手術で全部切除して
しまった人でも、きちんと感知して
便意を感じます。

そのような事実から便意を感じる
装置は、実は直腸の外側の骨盤底筋に
あると考えられています。

便意は我慢すると、いったん
遠のいてしまいます。

朝、仕事や学校へ行く前に時間がなくて
便意があっても我慢してしまうと、
そのまま一日排便がなかったという
経験をしたことがある人は多いはずです。

便意があっても我慢を繰り返していると、
本来の排便のリズムが狂い、便意を
感じなくなります。

しかし、便はすでに直腸まで届いている
ので、我慢して排便をしないと水分が
吸収されてしまい、そこで硬くなり、
強くいきまないと出づらい状態になって
しまいます。

普段、排便がスムーズな人でも、
旅行の時などに便秘気味になるのは
便意を我慢することで排便のリズムが
狂うからなのです。

ですから、直腸に大量の便が固まって
しまい、自分では出せなくならないように
必要以上に便を我慢することは禁物です。

便意が起こらなければ排便することは
できません。

排便するための重要な仕組みに
胃・大腸反射があります。

これは、食べ物が胃に入り、胃が
膨張することによって、大腸が
その刺激で反射的に収縮し、
S状結腸から直腸へ便を送り出そうと
するものです。

この反射は、空腹時に食べ物が胃に
入った時や、体を動かした時などの
刺激によって強く起こります。

便が直腸に送られると、直腸の内圧が
高まって、腸壁が刺激され、便意を
催します。

便意を感じると、大脳からは直ちに
排泄指令が出され、直腸が収縮し
肛門の括約筋がゆるんで排便する
態勢となります。

これを、直腸・肛門反射といいます。

さらに、直腸から結腸へも”便が
溜まっている”ということを知らせる
直腸・結腸反射という信号が送られます。

このような信号が機能することによって
便意は起こり、スムーズな排便が
促されるのです。

便秘が引き起こす肌荒れの原因と改善法

肌のトラブルには、吹き出物、ニキビ、
くすみ、カサカサ肌など、さまざま
あります。

吹き出物やニキビといった肌荒れは、
乾燥やストレス、胃腸などの内臓環境の
悪化など、様々な原因によって
引き起こされます。

悪玉菌が作る毒素による影響

肌のトラブルの原因のひとつに
挙げられるのが新陳代謝の低下による
ものです。

皮膚は、肌の奥にある真皮で細胞分裂を
繰り返しながら、約四週間で新しい皮膚に
生まれ替わっています。

皮膚は、表皮と真皮の二層から成り立って
いて、栄養分などが運ばれる血管は
真皮の中にあります。

新陳代謝が低下すると、この皮膚が生まれ
替わるサイクルがスムーズに回らなくなり
新しい皮膚に生まれ替わるのに時間が
かかってしまうことになります。

いつまでも古い角質が剥がれないまま
残っていると、部分的なカサつき、
くすみ、吹き出物の原因になります。

また、新陳代謝の低下は血液循環を
悪くして、目の下にクマを作る場合も
あるのです。

この新陳代謝が低下する原因は、加齢と
便秘が考えられます。

お腹の中に何日も便を溜め込んでいると、
腐敗が進んで、悪玉菌が大量に増え、
有害物質が発生します。

それは、腸管内だけにとどまらず、
全身に悪影響を及ぼして、新陳代謝の
低下をもたらすことになります。

なお、肌荒れを引き起こすのは、悪玉菌が
作る毒素による新陳代謝の低下だけでは
ありません。

悪玉菌が作り出す毒素がガスとして
排出されない場合には、大腸内の豊富な
血管から血液中に溶け込んで、最終的には
皮膚から排泄されるために、その時に
毒素が皮膚に直接ダメージを
与えるのです。

このようなことから、肌は内臓を映す
鏡とも言われています。

肌荒れが気になる時は、化粧品の見直し
よりも先に、胃腸に負担が掛かって
いないかどうかをよく思い起こすこと
です。

例えば、睡眠不足になっていないか、
ストレスフルな生活が続いていないか、
栄養がアンバランスになっていないか、
暴飲暴食も含めて食生活が不規則に
なっていないか、などです。

これらは、全て胃腸に負担となって
います。

便秘による善玉菌が行うビタミン合成を阻害

善玉菌の代表格であるビフィズス菌の
ユニークな働きの一つにビタミンB群を
合成する働きがあります。

ビタミンB群のうち、B6や葉酸は
肌の細胞を活性化させるのに不可欠な
栄養素でもあります。

ビタミンも肌にとっては大切な成分
ですが、食事から摂ったタンパク質が
肌の細胞に生まれ変わるには、
ビタミンB6や葉酸が必要不可欠
なのです。

ビタミンCは、ビタミンB6や葉酸が
働いた後に、肌の細胞を最終的に
完成させる際に働くものです。

腸内の善玉菌によって合成された
ビタミンB群は、腸管を通じて
皮膚の内部に到達して傷んだ肌を
修復します。

善玉菌によって合成された
ビタミンB群のうち、肌に影響を
及ぼすのは、主にビタミンB6と
葉酸の二種類で、元気のなくなった
細胞に働きかけて細胞分裂を
促す働きがあります。

慢性の便秘症の人は、本来ならば
体内で合成されるはずのビタミンB群も、
便秘の所為で、期待出来ないので
肌荒れの回復には時間がかかって
しまうのです。

便秘による肌荒れの改善法

ストレス、睡眠不足、食物繊維不足、
運動不足などの要因が複合的に
絡み合って、便秘を起こし、それが
肌荒れにつながっています。

荒れた肌を改善するには皮膚の表面を
いじるだけでは解決できません。

もちろん、化粧品などを使うことで
リラックス効果をもたらして、ストレスを
解消する場合もあります。

しかし、便秘が原因でくすみが生じて
いるのに、角質を無理やり剥がす
ローションなどを使うだけでは
根本的な解決にはなりません。

腸内の毒素の発生を改善しない限り、
くすみのない透明感のある肌は
戻ってこないのです。

綺麗な肌をとり戻すには、まず体の
中から綺麗にすることを考えるべきです。

普段の生活の中で便秘の原因になっている
ものをとり除いていくことが大切です。

食生活の面では、胃腸にやさしい
規則正しい食事と、食物繊維をたっぷり
摂ることを習慣づけることです。

理想的なバランスとしては、肉類の3倍は
穀物や野菜を摂ることです。

野菜には、不足しがちなビタミンや
ミネラルも豊富に含まれているので
肌にとっても良い影響を与えてくれます。

皮膚にも腸内と同じように常在菌がいて、
外からの病原菌を防ぐ役割を果たして
います。

ところが、洗い過ぎると皮膚炎を
発症してしまいます。

汚れだけでなく常在菌まで洗い落として
しまうことがアトピー性皮膚炎の
引き金になると指摘されています。